トロッコ電車 来年度から運賃25%余値上げの方針

トロッコ電車 来年度から運賃25%余値上げの方針

トロッコ電車の愛称で知られる黒部峡谷鉄道は、利用者数の低迷や老朽化した施設の改修のため来年度から運賃を25%あまり値上げする方針を明らかにしました。国への申請が認められれば、値上げは6年ぶりで値上げ率は過去最大になります。

黒部峡谷鉄道はこのほど、来年度からの運賃の値上げについて国土交通省に申請したと発表しました。
それによりますと、始発の宇奈月駅から終点の欅平駅までの新たな運賃は片道が今年度の1980円から500円値上げして2480円に、往復が3960円から1000円値上げして4960円になり、値上げ率は過去最大の25.2%になるということです。
申請が認められれば6年ぶりの値上げになるということです。
値上げの理由について、黒部峡谷鉄道は平成6年のピーク時にはおよそ137万人にのぼった利用者数が新型コロナの影響などで減少し昨シーズンは41万5000人にとどまったことや創業から半世紀以上がたち老朽化した橋や車両などを改修する費用が増えていて支出が収入を上回る経営状態が続くためだとしています。
黒部峡谷鉄道は、「厳しい自然環境のなかで施設を維持するには経営への負担も大きい。安心安全の確保を大前提にサービスの向上につとめ利用者の理解を得ていきたい」としています。