県が緊急対策会議 クマ捕獲の補助金を拡充する方針

17日、富山市の住宅の敷地内でクマに襲われたとみられる79歳の女性が死亡したことを受けて、富山県は緊急の対策会議を開き、注意喚起や捕獲の活動に対する市町村への補助金を拡充する方針を示しました。

17日、富山市江本の住宅の敷地内で79歳の女性が死亡し、死因は首をひっかかれたことによる出血性ショックとみられるほか、敷地内にクマの足跡があったことから、警察はクマに襲われたとみて調べています。
これを受けて県は緊急の対策会議を開き、富山市の会場には県や市町村などから約50人が参加しました。
このなかで現地調査にあたった県自然博物園「ねいの里」の専門家は、現場から、近くを流れる熊野川の方向にクマが向かったとみられる足跡が見つかったと報告しました。
そのうえで、クマのエサとなるブナの実などが不作であることしは、クマが柿の実を求めて河川敷や川沿いの林を通って平野部に現れる傾向が強まるとして、庭にある柿の実の除去や不要な柿の木の伐採を進めるよう呼びかけました。
また市町村の担当者から、クマが出没した際の注意喚起や捕獲の活動に対する補助金を拡充してほしいと要望が出されたのに対し、県は検討を進める方針を示しました。
県自然保護課の上田英久課長は「クマによる人身事故を起こさないために、補助金の拡充を検討しているので、市町村は積極的に活用してほしい」と話していました。