クマに遭遇したら・・ 専門家 “身守る姿勢を”

万が一、クマに遭遇してしまったらどのような行動をとればいいのか。
クマの生態に詳しい立山カルデラ砂防博物館の白石俊明学芸員に聞きました。
まず白石さんは、県内ではどんな場所でもクマに遭遇する危険性があるとしたうえで、とくに家の庭木や納屋はクマが安全な隠れ場所だと思って潜んでいるおそれがあると指摘します。
その上で、万が一、クマに遭遇してしまった場合は「背中を向けるとクマが獲物を追いかける習性を引き出してしまうのでクマを見ながらゆっくりと後ずさりし、物陰に隠れて欲しい」と話しています。
それでもクマに襲われてしまったときは、致命傷を防ぐ姿勢を取る必要があるとしています。
この姿勢は「首ガードうつぶせ法」と呼ばれる防御法で、けがをすると致命傷になる顔や首、それに胴体を守るものです。
組んだ手で首の後ろをしっかりと覆い、そのまま地面に顔と胴体をくっつけることでクマの牙や爪による致命傷を防げる可能性が高まるということです。
白石さんによりますと、クマが人を襲うのは、自分が逃げるために相手をひるませるためで、この姿勢で動かないでいるとクマの攻撃が短時間で終わることにもつながるということです。
また帽子やリュックを身に着けておくとより効果が高まるということで、白石さんはクマに出会うことを想定して日頃からこの防御法の練習をしておくことが重要だと話していました。