不正送金などベトナム人2人 起訴内容 おおむね認める

県内などのベトナム人から依頼を受け、国の許可を得ずに日本からベトナムに不正に送金したなどとして、銀行法違反の罪などに問われた富山市のベトナム人2人の初公判が開かれ、2人は起訴された内容をおおむね認めたものの、1人は額について一部否認しました。

銀行法違反などの罪に問われているのはいずれも富山市のベトナム人で、会社役員のヴ・チォン・ニア被告(32)と飲食店経営のリユン・バン・タン被告(34)です。
起訴状などによりますと、2人は国の許可を得ずにおととし1月から2月にかけて県内などのベトナム人の依頼を受け、31万円余りを自身の口座などに入金させ、それに相当するベトナム通貨の額を依頼先の現地口座に不正送金するいわゆる「地下銀行」を営んでいたとして、銀行法違反の罪に問われています。
またヴ被告はおととし2月から8月にかけて国や県の許可を得ずに現金61万円をベトナム人に貸し付け、法定を上回る金利で貸金業を営んでいたとして貸金業法違反などの罪にも問われています。
17日に富山地方裁判所で開かれた初公判で、2人はいずれも「間違いないです」と述べて、起訴された内容をおおむね認めたものの、ヴ被告は額について一部、否認しました。
検察は冒頭陳述で「2人は共謀し、日本で事業を行うために日本円を得たいと考え、SNSで依頼人を募って違法な為替取引を行った」と指摘しました。
次回の裁判は11月21日に開かれ、結審する見通しです。