秋山シーズンの事故や遭難に備え 県警山岳警備隊が訓練開始

秋山シーズンを迎え、登山者の事故や遭難に備えようと富山県警察本部の山岳警備隊の訓練が始まり、12日、北アルプス・剱岳のふもとにある上市警察署で出発式が行われました。

この訓練は秋山シーズンを迎えるこの時期に毎年、行われているもので、ことしは警察の山岳警備隊員22人のほか県の消防防災ヘリで救助活動にあたる防災航空隊員1人のあわせて23人が参加します。
12日は、北アルプス・剱岳のふもとの上市警察署で出発式が行われ、富山県警察本部の谷川克也地域部長が、「安全管理や隊員間の連携など当たり前のことを徹底して訓練に臨んでほしい」と訓示しました。
訓練は、9月20日までの9日間、秋に多くの登山者が訪れる黒部峡谷の「下ノ廊下」周辺を中心に班ごとに分かれて登山道の危険な場所を確認したり岩場での救助訓練を行ったりするということです。
県警察本部によりますと9月から11月までの秋山シーズンには去年、県内であわせて43人が遭難し、このうち4人が死亡したということです。
県警察本部山岳警備隊の飛弾晶夫隊長は「ことしは雪が少なく登山者はふだん入らないような場所に入って遭難するおそれがあるので、訓練ではそうした場所を確認したい」と話していました。