県内に暮らすイスラム教徒女性「女性医師少なく診察に抵抗」

富山県内に暮らすイスラム教徒の女性を対象に、病院で診察を受ける際の悩みなどについて市民団体がアンケート調査を実施したところ、「女性の医師が少なく、診察を受けるのに抵抗がある」などの回答が多く寄せられたことがわかりました。

この調査は、富山市の市民団体「NGOダイバーシティとやま」が、県内に住むパキスタンやマレーシア出身のイスラム教徒の女性23人を対象に実施しました。
このなかで、日本の病院に行ったことがあるかを尋ねたところ▽「行ったことがある」と答えたのが14人、▽「行ったことがない」と答えたのが7人でした。
そのうえで、診察を受ける上での悩みについて聞いたところ、「女性の医師が少なく、男性の医師に体を触られることなどに抵抗がある」といった答えが多く寄せられたほか、「ことばの壁を不安に感じる」などの回答があったということです。
市民団体では、今回のアンケート結果を参考に、イスラム教徒の女性などに向け診察を受ける際のガイドブックづくりを進めていて、自宅を訪問して診療してくれる女性医師の紹介などを盛り込む予定です。
「NGOダイバーシティとやま」の宮田妙子代表は「宗教に関係なく、普通に病院に行けるような環境作りを目指していきたいです」と話していました。