28日夕方 立山町の白岩川ダムで緊急放流

ところで、住宅や水田の浸水被害が相次いだ立山町白岩地区から約600メートル上流にある白岩川ダムでは、28日夕方、流入する水を貯めずにそのまま下流に放水する緊急放流を実施していました。

県の河川課によりますと、立山町の白岩川ダムでは28日午後4時10分に、水位が緊急放流の判断基準のひとつとなる「緊急放流判断水位」に達し、その後もさらに水位が上がりダムが決壊する危険性があったことから県は午後4時20分から緊急放流を実施しました。
国土交通省のデータでも白岩川ダムに流れ込む水の量は、きのう午後2時の時点で毎秒6.86立方メートルでしたが、2時間後の午後4時には毎秒356.41立方メートルと約50倍にまで急増したということです。
その一方で、県が立山町に緊急放流の実施を通知したのは、直前の午後4時15分ごろでした。
そして、放流開始から約20分後の午後4時43分には、立山町消防本部に「白岩地区の堤防が崩れそうだ」といった通報が入り、消防が現地に向かったところ、すでに白岩川の水があふれ白岩地区に流れ込んでいたということです。
この緊急放流について県河川課は「今回の大雨は極端な降り方でダムの貯水スピードが速かったことから短時間で緊急放流の判断をしなければならなかった。規則に従って緊急放流を実施したという認識だが、自治体への連絡などについては今後事実関係を確認していく」と話しています。