富山大薬学部に来年度から地域枠 県が新たな奨学金制度

富山大学の薬学部に来年度の入学者から設けられる地域枠の学生を対象に、県は新たな奨学金制度を設ける方針を明らかにしました。

富山大学は人手不足が続く薬剤師の地元定着につなげようと、来年度の入学者から県内高校の出身者などを対象に薬学部の定員70人のうち10人を地域枠とすることを決めています。
これについて県は6月13日に開かれた「薬剤師確保対策推進協議会」で地域枠の学生が薬学部に在籍する6年間、奨学金を貸し付ける新たな奨学金制度の骨格案を示しました。
具体的には、卒業後に県内の公的病院や製薬企業、行政機関のいずれかに9年間勤務すると奨学金の返済が全額免除されます。
県は、協議会での議論を経て奨学金の金額などを決めた上で、9月定例県議会に新たな奨学金制度の条例案を提出し、来年度からの開始を目指す方針です。
県薬事指導課は「地域枠の学生に経済的なインセンティブを与えることで優秀な学生に集まってもらい、地域をリードする人材の育成につなげたい」と話しています。