アスベスト健康被害の無料相談会 4年ぶりに富山市で開催

アスベストによる健康被害に悩む人たちを対象にした無料の相談会が4年ぶりに富山市で開かれました。

この相談会はアスベスト被害の患者やその家族の支援団体が行っていて、富山市にある県民共生センター、サンフォルテでは専門のスタッフが4年ぶりに対面や電話で対応しました。
11日は合わせて4件の相談が寄せられ、このうち息切れの症状があり病院でみてもらったらがんの一種の中皮腫と診断されたという50代の男性からの相談には、スタッフが国の救済制度や専門の病院があることなどを紹介していました。
アスベストは平成18年に全面的に使用が禁止されましたが、吸い込んでから発症するまでに長い場合は50年ほどの潜伏期間があるとされています。
厚生労働省によりますと、アスベストを吸い込み肺がんや中皮腫などになったとして令和3年度に労災と認められた人が働いていた事業所は全国で967あり、このうち富山は北陸3県で最も多い11でした。
中皮腫・アスベスト疾患・患者と家族の会の北陸支部事務局の成田博厚さんは「富山県は他の都道府県に比べてアスベストによる労災認定された人が少なく、潜在的な患者がいると思うので積極的に相談してほしい」と話しています。
電話での相談は12日以降も無料で受け付けられます。
電話番号は070−5251−9840です。