“アイガモ農法をロボットで” 富山市の農業高校で始まる

水田で、農薬を使わずに雑草の繁殖を抑えるアイガモ農法を、ロボットで行う全国的にも珍しい取り組みがことしも富山市の農業高校で始まりました。

富山市にある中央農業高校では、毎年、授業で農薬を使用しない米作りに取り組んでいて、去年からは東京のベンチャー企業が開発したアイガモのロボットを使った農法を試しています。
30日は3年生6人が技術者からロボットの仕組みや操作手順などを学んだあと、ロボットを学校の水田に浮かべました。
ロボットは縦1メートル30センチ横90センチほどで、太陽光発電で動きGPSも搭載しています。
自動で動きながらスクリューで泥を巻き上げ、水中の光をさえぎることで農薬を使わなくても雑草の繁殖を抑える本物のアイガモと同じ効果が期待されています。
また、実験で使う水田はドジョウを養殖する生けすともつながっていて、無農薬の水田の水でドジョウの養殖にも取り組むことにしています。
去年のアイガモロボットを使った栽培では、除草剤を使わずにコシヒカリ約360キロが収穫でき、全国の高校生が作った米の品評会でも高い評価を得たことなどから通常の2倍近い10キロ6000円の価格で販売できたということです。
生徒の1人は「除草作業は大変なのでロボットが入ってくれることですごく助かります。環境にやさしいみんなに愛されるお米に育ってほしい」と話していました。
県立中央農業高校の水林憲治教諭は「環境に優しく持続可能性のある農業を生徒に学んでもらう良い機会になるので今後もこの取り組みを続けたい」と話していました。