立山 弥陀ヶ原と大日平を結ぶ登山道の復元で協議会発足へ
北アルプス立山の新たな周遊コースを設けようと、国際的に貴重な湿地として「ラムサール条約」にも登録されている弥陀ヶ原と大日平を結ぶ登山道の復元を進めるための協議会を、地元の観光・山岳関係者が設立させることになりました。
北アルプス立山にある弥陀ヶ原と大日平は、称名滝がある称名川を挟んで広がる湿地帯で、平成24年にラムサール条約で保護すべき湿地に登録されました。
かつて、弥陀ヶ原と大日平を結ぶ登山道がありましたが、称名川にかかるつり橋が、昭和44年の豪雨で流されるなど登山道は荒廃しました。
その後、ラムサール条約の登録をきっかけに自然保護のあり方や観光への利活用を探るため、自然保護団体などがこの区域の学術調査を進めたところ、これまでにつり橋や登山道の痕跡が確認できたということです。
立山周辺の観光宿泊関連の事業者や団体などは、つり橋や登山道を復元することで現在、分断されている弥陀ケ原と大日平の行き来ができるようになり、自然保護活動や新しい周遊ルートの確保にも役立つとしています。
このため、復元を実現させるための地元の協議会を3月下旬に設立し、国立公園内の整備を行う環境省など国や県などに働きかけを進めていくことにしています。