富山市議会の旧統一教会と断絶決議 取消訴訟
富山市議会が「世界平和統一家庭連合」、旧統一教会や関係団体と一切の関係を絶つ決議を可決したことについて、旧統一教会の信者が富山市に対し決議の取り消しと慰謝料などを求める訴えを起こし、13日、富山地方裁判所で裁判が始まりました。
富山市は、訴えを退けるよう求めました。
富山市議会は去年9月、「旧統一教会および関係団体と一切の関係を断つ決議」を全会一致で可決しました。
訴えによりますと、旧統一教会の信者で富山市に住む男性は「信仰を理由にした不当な差別的扱いを受け、精神的苦痛を受けた」などとして、市に対して決議の取り消しと慰謝料など350万円を求めています。
13日から、富山地方裁判所で裁判が始まり、原告の男性は「市議会の決議は宗教差別であり、信者を村八分にすることがまかり通っていいはずがない。社会の一員として市政に意見する場を取り戻したい」と意見を述べました。
これに対し、富山市は答弁書で、「信者の信教の自由や思想信条の自由を侵害していない」などとして、原告の訴えを退けるよう求めて争う姿勢を示しました。
次回の裁判は5月10日に開かれます。