富山市で”不適切保育防止”へ保育施設の施設長に研修会

富山市の認定こども園で、保育士が園児に暴行を加えたとされる問題を受けて、保育施設の施設長などを対象にした研修会が開かれました。

富山市の認定こども園では、ことし8月、20代の保育士2人が園児に暴行を加えたとして、12月に書類送検されました。
この問題を受けて、富山市は26日、子どもへの人権意識を高めてもらおうと、保育施設の施設長などを対象にした研修会を富山市で開き、100人が参加しました。
はじめに、富山市の古川安代こども家庭部長が「全国各地の園児への虐待が報道される中、本市でも不適切な保育があったと判明している。施設長の意識が、職員にも大きく影響するので、適切な環境づくりに努めてほしい」とあいさつしました。
研修会では、富山国際大学の宮田徹教授が講師を務め、「子どもには能力を伸ばしながら成長する『育つ権利』や『暴力などから守られる権利』があるので、きちんと尊重してほしい」と説明しました。
さらに、施設長の役割として、園内で発生した問題が見えにくい状況でないか点検したり、職員の配置を見直したりすることをあげ、「保育士が悩みを相談しやすい環境を整えるのが責務だ」と強調していました。
参加した認可外保育施設の40代の女性は「職員は一生懸命に仕事をやってくれているが、忙しい中でも保育をきちんと振り返ったり、職員同士が話したりしやすい環境づくりに取り組みたい」と話していました。