性暴力のない社会を目指すシンポジウム 富山市

性暴力のない社会を実現しようと、性暴力の実態や司法制度について考えてもらうシンポジウムが富山市で開かれました。

このシンポジウムは、市民団体「『性暴力のない社会』をめざす会」が、多くの人に被害の実態を知ってもらい性犯罪に関わる司法制度のあり方について考えてもらおうと開いたもので、富山市の会場にはオンラインでの参加も含め80人あまりが参加しました。
まず、性犯罪の裁判を数多く担当してきた角田由紀子弁護士が講演し、性的な同意は明確に行われる必要があることや、性暴力の被害にあった人が仮に逃げなかったり助けを求めなかったりしても、同意したことにはならないと説明しました。
また、性暴力の被害者は、強い危険を感じた際などには、人間の神経の働きによって無意識に抵抗ができなくなるケースもあるということが、研究で明らかになってきていると紹介しました。
このほか、性犯罪を裁く司法の場においても、裁判官はこうした最新の知見を取り入れる必要があるほか、市民が裁判に関わる裁判員裁判でも正しい判断が行われるよう、社会全体としてジェンダー平等を推進し、意識改革を進めていくことが重要だと指摘しました。