岩ガキの食害防止 コンクリートブロック設置の実証実験を拡大

鳥取県で水揚げされる天然の岩ガキが、巻き貝に食べられる被害を防ぐため、県は、磯に近い砂地にコンクリートブロックを設置して、岩ガキを育てる実証実験を今年度さらに拡大し、食害を防ぐ効果を確認することにしています。

鳥取県内でとれた天然の岩ガキは「夏輝」のブランドで、関西地方や県内などに出荷されていますが、岩場に生息する稚貝が肉食性の巻き貝に食べられる被害が増えています。
被害を防ごうと、鳥取県栽培漁業センターは、巻き貝が近寄りにくい砂地にコンクリートブロックを設置し、岩ガキを育てる実証実験を昨年度から始めています。
去年10月、県内4地区に合わせて84基のブロックを設置したところ岩ガキが定着し、半年で全長1.5センチから3.5センチほどに成長して、巻き貝による食害は大幅に減ったということです。
センターでは、ことし10月に新たに3地区の砂地にブロック36基を設置し、実証実験を進めることにしています。
鳥取県栽培漁業センターは「実証実験を積み重ねてさまざまな環境で効果があることが確認できれば、さらにブロックの設置を検討し、資源量の増加を目指したい」と話しています。