「日本伝統工芸中国展」始まる 県立博物館

中国地方で活動する工芸作家が制作した、陶芸や染め織物などの作品を一堂に集めた展示会が、鳥取市の県立博物館で11日から始まりました。

「日本伝統工芸中国展」は、新型コロナの影響で6年ぶりに鳥取県で開かれ、会場の鳥取市の県立博物館には、山口県を除く中国地方4県で活動する工芸作家の作品116点が展示されています。
このうち倉吉市の陶芸家・山本佳靖さんの「焼締窯変花器」は、高さおよそ49センチある黒い花器で、青白いグラデーション模様がアクセントになっています。
また特別賞にあたる「金重陶陽賞」を受賞した、岡山県備前市の陶芸家・伊勢崎創さんの「備前花器」は、とがらせた大胆な形が特徴です。
このほか、鳥取市の陶芸家で、重要無形文化財の保持者・前田昭博さんの白磁のつぼも展示されていて、訪れた人たちは作家が熟練した技で作った作品に見入っていました。
鳥取市の50代の女性は「中国地方のさまざまな作家の作品が見られてよかった。一つ一つが心を込めて作られているのを感じた」と話していました。
この展示会は6月16日まで開かれています。