「顕微鏡遺産」に電子顕微鏡など米子ゆかりの4件認定

顕微鏡を使った研究などに大きく貢献した技術や製品を後世に伝える「顕微鏡遺産」に、米子市出身の研究者が製作した電子顕微鏡などあわせて4件が選ばれました。

日本顕微鏡学会は、ことしから顕微鏡を使った研究や、その性能の発展に大きく貢献した技術や製品を「顕微鏡遺産」として、認定する取り組みを始め、6月に15件が初めて認定されました。
7日、米子市児童文化センターで、鳥取大学医学部の稲賀すみれプロジェクト研究員が、米子市の伊木市長に認定された「遺産」のうち、いずれも米子市出身で大阪大学名誉教授の菅田栄治さんと、鳥取大学名誉教授の田中敬一さんゆかりの4件について説明しました。
このうち日本で初めて作られた電子顕微鏡は、菅田さんが1940年に製作しました。
また児童文化センターに展示されている1990年代に製造された電子顕微鏡「Sー2460N」は、田中さんが生物の組織の新たな観察方法を開発した際に活用されました。
米子市の伊木市長は「2人の栄誉に改めて光があたりうれしい。市としても科学に興味をもっている進む子どもたちを支援したい」と話していました。
鳥取大学医学部の稲賀プロジェクト研究員は「米子市出身の2人の研究者が、多くの電子顕微鏡や装置の開発をてがけ残したことは世界に誇れることです。ここに来て子どもだけでなく、大人にもミクロの世界をのぞいてほしい」と話していました。