琴浦町 保育教諭へのアドバイザー活動継続 退職防ぐ一定成果

琴浦町はこども園で働く保育教諭の退職を防ごうと、外部の人事コンサルタントに試験的にアドバイザーとして活動してもらった結果、一定の成果が見られたとして、正式な事業として継続することを決めました。

琴浦町は、町立こども園で保育教諭の退職が相次いだことを受けて、去年10月から4月までのおよそ半年間、フリーランスの人事コンサルタント・田中ルーシー匡知さん(42)をアドバイザーに任命し、無償で園の運営について助言してもらう実証実験を進めてきました。
31日、町役場で田中さんや福本まり子町長、こども園の園長などが参加して活動の報告会が開かれました。
田中さんが5つのこども園で働く47人の正職員全員と個別に面談して、不安や悩みを聞き取った結果、意見を言い出しづらい組織風土や、業務分担や目的があいまいになっているといった課題が見つかったいうことです。
保育教諭の退職は、令和4年度が7人だったのに対し、昨年度はゼロとなり、町はアドバイザーの田中さんに相談する機会ができたこともプラスに働いたのではないかとしています。
町は引き続き見つかった課題に対し改善を図るため、田中さんに報酬を支払う正式な事業としてアドバイザーを継続してもらうということです。
田中さんは「退職者がゼロになったのは一過性のものにすぎない。働き方や業務内容一つ一つをしっかり分析して、皆さんが同じ方向を向けるようにしていきたい」と話していました。