アイヌ文化を紹介 元中学校教諭が自作絵本の読み聞かせ 倉吉

アイヌの文化を子どもたちにわかりやすく紹介しようと、元中学校教諭が制作したオリジナルの絵本の読み聞かせが、倉吉市で27日に行われました。

鳥取市に住む元中学校教諭、河原清夫さんは、アイヌの人たちから聞いた話をもとに4年前、オリジナルの紙芝居を制作したあと、おととし病気で余命1年と宣告されたことをきっかけに、より多くの子どもたちにアイヌ文化を知ってもらおうと紙芝居を絵本にしました。
河原さんは、倉吉市内の会場で、子どもたちを対象にみずから絵本の読み聞かせを行い、▽アイヌ語で「こんにちは」を意味する「イランカラプテ」というあいさつや、▽エゾシカやサケを大切に食べていたアイヌの人たちの考え方を紹介していました。
参加した小学4年生の女の子は「シカを感謝して食べるアイヌの人々のように、私も、食事の時は感謝の気持ちを持って『いただきます』と言いたいです」と話していました。
河原さんは「病気が進行してみずから語ることができなくなっても、アイヌの人たちのことを知ってもらえるように絵本にしました。ふだん食べているものに感謝する気持ちを子どもたちに持ってほしい」と話していました。