バイオマス発電所火災の原因説明 住民“再稼働認められない”

去年9月、米子市のバイオマス発電所で発生した爆発を伴った火災の原因と再発防止策についての住民説明会が開かれ、住民からは、今の状態では再稼働を認めることはできないという意見が相次ぎました。

4月19日に開かれた住民説明会は、米子市の「米子バイオマス発電所」近くの公民館で開かれ、発電所周辺の住民32人が出席しました。
発電所の担当者は、去年9月に発生した爆発を伴う火災の原因について、燃料の木質ペレットを入れた容器を運ぶ「バケットエレベータ」と呼ばれる設備に異物が混入し着火した可能性があることや、エレベータに粉じんがたまり、引火しやすい環境になっていたことを説明しました。
そして再発防止策として、粉じんを取り除く掃除の頻度を増やすなどとしました。
住民からは、木質ペレットの品質に問題があり粉じんになりやすいのではないかという質問があり、発電所側は、固さなどで国際基準を満たしたものを使用していると回答していました。
このほか「これまでの会社の対応に不信感を抱いている。社会的な責任をとるべきだ」とか「お金をかけて具体的な対策をしないかぎり運転は認めない」として、今の状態では再稼働を認めることはできないという意見が住民から相次ぎました。
参加した70代の男性は「説明は全然もの足りない。次の稼働に向けた実績づくりの説明だったと思う」と話していました。
米子バイオマス発電所の足利司所長は「再稼働は今のところ未定だ。周辺の地域にご迷惑をかけたので、まずは丁寧に説明し、安心安全を確保できるところまで取り組んでいきたい」と話していました。

米子市の伊木隆司市長は、4月19日の記者会見で「米子バイオマス発電所」の運転再開について「地域住民にしっかりと理解してもらうことが最低限の条件だ。火災や爆発の原因に対し、適切な再発防止措置がとられるかどうかが重要で、それがないと運転再開には至らない」と述べています。