「とっとり賀露かにっこ館」クラウドファンディングで水槽設置

鳥取市にあるカニの展示施設「とっとり賀露かにっこ館」は水槽の購入資金をクラウドファンディングで募った結果、目標を超えるおよそ290万円が集まり、ことし7月に新しい水槽を設置することになりました。

鳥取市のカニの展示施設「とっとり賀露かにっこ館」は、魚に触ったりエサをあげたりできる幅およそ1メートル80センチ、深さ40センチほどの水槽を2つ設置していて、子どもたちの人気を集めています。
この水槽は施設の職員が配管などの設備を取り付けた簡易的なもので、外側に配管がむき出しになっていて、来館者がつまずく危険性がありました。
このため「かにっこ館」は、新しい水槽の購入資金としてことし2月から250万円を目標にクラウドファンディングを行い、3月末までに、197人から目標を超える287万円あまりが集まったということです。
「かにっこ館」は配管が隠れて安全な、幅5メートル、深さ50センチほどのこれまでより大きな水槽を購入し、子どもが多く訪れる夏休みにあわせてことし7月に設置することにしていて、目標金額を超えた分で、水槽内の装飾や小さな子ども用の踏み台なども購入するということです。
尾崎雅雄館長は「みなさんのおかげで目標を達成でき感謝している。新しい水槽を導入して笑顔があふれる施設にしていきたい」と話していました。

【県内のクラウドファンディング事例】
広く資金を募る「クラウドファンディング」を活用して、施設の修繕などを行うことができた事例は県内各地でみられます。
去年8月の台風7号の影響で、露天風呂に被害が出た三朝町の旅館では、およそ1か月で300万円を集め、修復を終えた露天風呂はことし1月から使えるようになっています。
このほか倉吉市では、旧国鉄の駅があった場所の近くに展示している「蒸気機関車」の修繕に資金を募ったところ、およそ950万円が集まり、塗装や配管の交換などを行って、3月中旬からお披露目されています。
県西部では、国の重要文化財に指定されている大山町の「大神山神社奥宮」で、社殿などの修繕費用に目標額の3倍以上となる1800万円あまりが寄せられました。
修繕はことしの秋に完了します。
また、名水の泉として知られる米子市の「天の真名井」では、水車の修繕で目標より100万円以上多い415万円が集まりました。
水車は3月から再び動いています。
最近の事例だけでも、いくつも挙げることができます。
多くの人が参加することで、災害からの復旧や地域の活性化などに役立てられる、こうした動きがさらに広がっていけばよいと思います。