小林製薬「紅麹」鳥取県が保健所などに相談窓口

小林製薬の紅麹の成分を含む健康食品を摂取した人が、腎臓の病気などを発症した問題で、鳥取県は、これまでのところ県内で体調不良を訴える人は出ていないものの、保健所などに相談窓口を設け、県民からの相談を受け付けています。

小林製薬の紅麹の成分が含まれた健康食品をめぐっては、摂取したあとに腎臓の病気を発症するなどして28日までに4人が死亡、106人が入院したことがわかっています。
平井知事は28日の記者会見で、これまでのところ県内で体調不良を訴える人は出ておらず、小林製薬の「紅麹」を使って商品を製造している県内の企業もないと述べました。
しかし県民の間に不安が広がっているとして、県内3か所の保健所と、米子市にある西部消費生活相談室に相談窓口を設けるとともに、県のホームページに自主回収の対象となっている商品名などを記載して注意を呼びかけていることを明らかにしました。
平井知事は「問題の紅麹は全国に流通していて、どのように消費されたか分からない。不安がある人は窓口で相談してほしい」と話しています。

【県が緊急会議 県民に注意促す】
この問題を受け、県は28日午後に緊急の会議を開き、県民に対して回収の対象となっている食品を口にしないよう注意を促していくことを確認しました。
オンラインで開かれた会議には、関係部署の担当者や保健所の所長など8人が参加し、27日までに県内の主なドラッグストアの店頭から、回収の対象となっている商品が撤去されたことが報告されました。
そして県民に対し県のホームページを確認し、回収命令の対象になっている小林製薬の製品のほか、自主回収となっている食品を口にしないよう呼びかけるとともに、回収対象の食品を取り扱っている事業者に対しては、取り扱いを中止し返品を求めることを確認しました。
県くらしの安心推進課によりますと、県内の保健所などに設けた相談窓口には、28日午後5時までに1件の相談が寄せられていますが、健康被害に関する相談はないということです。