琴浦町「Aコープトピア店」閉店 JA系スーパー営業終える

琴浦町にあるJA系のスーパー「Aコープトピア店」が26日に閉店し、これで県内のJA系のスーパーはすべて営業を終えました。

県内に17店舗あったJA系のスーパーは、今年度中にすべて閉店することが決まっています。
26日、営業を続ける最後の1店舗となっていたJA鳥取中央が運営する琴浦町の「Aコープトピア店」が最終営業日を迎えました。
48年間営業が続いた「トピア店」で最後の買い物をしようと多くの人が訪れ、飲料や雑貨などを買い求めていました。
琴浦町の71歳の女性は「近くて便利が良かったので利用していましたが、閉店して寂しいです。前からあったお店なので、残念だし不便です」と話していました。
また琴浦町の56歳の男性は「歩いてこれる距離だったのでよく使っていました。寂しいですが時代の流れでもありしょうがないとも思います」と話していました。
87歳の女性は「冷蔵庫代わりのように使っていたので悲しいです。年も90が近いので、買い物が大変です。バスを利用して買い物をするにも車高が高く、荷物を持って上り下りは大変です。年寄り泣かせです」と話していました。
JA鳥取中央では、店舗の引き継ぎ先を探していますが、ほかの企業との交渉は進んでいないということです。
JA鳥取中央の向井敏弘専務は「高齢化で人口が減り、利用者の足が遠のいてしまった。それに加えて競合店が琴浦地区にあるので、思うようにいかなかった。今後も地域の人がたくさん集まる施設になるよう引き継ぎ先を探したい」と話していました。

26日にトピア店が閉店したことで、県内のJA系スーパー17店舗は、すべて営業を終えることになりました。
閉店したスーパーのうち6店舗では、スーパーとして引き継がれることになっているほか、地元の住民団体が新たにスーパーをオープンさせる地区もあります。
このうち「トスクちづ店」「トスク若桜店」琴浦町の「Aコープ赤碕店」大山町の「Aコープなわ」は、すでに別の会社が店舗の運営を引き継ぎ新たなスーパーをオープンさせています。
伯耆町の「Aコープみぞくち」と、米子市の「Aコープよどえ」は、すでに引き継ぐ企業が決まっていて4月以降営業を再開する予定です。
一方、県中部の店舗のうち、北栄町のAコープ下北条店は、店舗の跡地に農機具や貴金属などのリサイクルショップが出店することが決まっています。
「Aコープせきがね店」が閉店した、倉吉市の関金地区では店舗を引き継ぐ企業は見つかっていませんが、地元住民で作る協議会が市役所の支所などが入る「関金総合文化センター」に3月31日に新たなスーパーをオープンさせます。
このほか、鳥取市の「トスク用瀬店」と八頭町の「トスク丹比店」は、引き継ぎに向けJA鳥取いなばが交渉を続けています。