“保護し引き取り先を探す” 県西部犬猫センターが完成 米子

鳥取県西部の飼い主がいない犬や猫を保護して、引き取り先を探す施設「県西部犬猫センター」が米子市に完成しました。

「県西部犬猫センター」は飼い主がいない犬や猫を保護して引き取り先を探す役割を担っていた米子保健所が移転したことに伴い、県が皆生温泉にある公園「皆生プレイパーク」の一角に建設しました。
25日、施設の完成を記念した式典が開かれ、県の担当者や、米子市の伊木市長らがテープカットをした後、施設を見学しました。
施設は、1600平方メートルあまりの敷地に、保護された犬を放して遊ばせるドッグランが設けられています。
また、5匹の犬と15匹の猫を収容できる部屋も設けられ、施設を訪れた人が猫の様子を見ることができるガラス張りの展示室や犬や猫の適切な飼い方を教える講座などを開く研修室も備えています。
施設は、来月(4月)1日にオープンする予定です。
鳥取県の池上祥子 統轄監は、「飼い主がいない犬や猫が新しい飼い主と幸せに生活できるように、引き取りを進めたい」と話していました。

来月1日にオープンするこのセンター。
期待されているのは次の2つの点です。
▽1つめが、飼い主に捨てられるなどして保護された犬や猫を引き取り先をより多く確保するということ、それによって、
▽県内で殺処分される犬や猫の頭数を減らすことです。

保護された犬や猫は各地の保健所に収容されます、県によりますと、昨年度(令和4年度)は、県内であわせて341頭が収容されたということです。
このうち188頭は引き取り手が見つかって新たな飼い主に譲渡されましたが、およそ2割にあたる63頭は引き取り手が見つからないまま死亡したり、殺処分をされたりしたということです。
譲渡される犬と猫をさらに増やすために、県は、ドッグランやガラス張りの展示室などを整備することで住民が気軽に訪れることができる環境を作りたいとしています。
また、収容されている犬や猫を迎え入れるときの不安を解消するために、研修室では適切な飼い方を教える講座や、動物に親しみを持ってもらうためのイベントなどを開催したいとしています。
このほか県では犬と猫を譲渡したい飼い主と引き取りを希望する人をマッチングする専用サイトを開設していて、こうしたサイトも参考にしてほしいとしています。
その上で県はこれからペットを飼おうと検討している人には、ちゃんと最後まで面倒を見ることが出来るのかしっかりと考えてほしいと呼びかけています。