古く傷んだ資料を和紙使って修復する方法学ぶ研修会 鳥取

古くなって傷んだ資料を、和紙を使って修復する方法を学ぶ研修会が鳥取市で開かれました。

この研修会は、古くなった貴重な資料をよりよい状態で保存してもらうために、県が鳥取市の県立図書館で開き、図書館や美術館などの担当者およそ20人が参加しました。
研修会では、南部町で資料の修復などを手がける工房の代表が講師を務め、傷んだ紙にはけを使ってノリを塗り、和紙を貼り付けて修復する「裏打ち」と呼ばれる方法について説明を受けました。
このあと、虫食いにより穴のあいた明治時代の資料を「裏打ち」で修復する実習が行われ、和紙を丁寧に貼り付けたあと、木の板に張って乾燥させていきました。
琴浦町の図書館に勤める30代の女性は「和紙を伸ばす工程が難しかったが、貴重な経験ができた。図書館での業務にも生かせると思う」と話していました。
主催した県立公文書館の池本美緒さんは「地域のかけがえのない資料を後生に伝えるために、よりよい状態で保管することが必要だ。資料の修復を学べる機会は少ないので、技術や知識の習得に生かしてほしい」と話していました。