二十世紀梨の「親木」標本を鳥取二十世紀梨記念館に 倉吉

明治時代に鳥取県に持ち込まれ、6年前に枯れた二十世紀梨の「親木」の標本を、鳥取二十世紀梨記念館に引き渡す式典が12日、倉吉市で開かれました。

鳥取県特産の二十世紀梨は、明治37年に苗木が千葉県から持ち込まれたことをきっかけに県内で広まったとされ、親木に成長した3本は「JA全農とっとり」が所有していました。
しかし6年前、そのうちの1本が樹齢115年で枯れたため、鳥取二十世紀梨記念館が梨のルーツを伝えようと、枯れ木の一部を切り出して標本として保存することになりました。
完成した標本を引き渡す式典が記念館で開かれ、「JA全農とっとり」の沢登幸徳副本部長が「親木は鳥取県の梨生産の象徴で、切り株を標本化し展示することで、梨栽培の歴史を実感してもらうきっかけになると期待している」とあいさつし、記念館に標本の目録を手渡しました。
標本は当面、記念館の入り口近くで展示し、その後は2階の展示室で見ることができるということです。
鳥取二十世紀梨記念館の佐藤哲也館長は「鳥取県が二十世紀梨の一大産地になった歴史を感じてもらえるのではと思う。鳥取県の梨にかける情熱を改めて感じてもらいたい」と話していました。