中小企業の価格転嫁を中小企業診断士がアドバイス

物価高を背景に原材料価格の高騰が続く中、取引先とどのように交渉すれば価格転嫁を受け入れてもらえるか、中小企業診断士が県内の中小企業にアドバイスするセミナーが県庁で開かれました。

このセミナーは、原材料価格の高騰が続く中、県内の中小企業に取引先に対して価格転嫁を受け入れてもらい、適正な価格で取り引きすることで従業員の賃上げなどにつなげてもらおうと、県が企画し県内の中小企業の担当者27人が参加しました。
セミナーでは中小企業診断士の観音寺一嵩さんが講師を務め「交渉の結果は8割が事前の準備で決まっている。行政がまとめた統計データなどを活用し、原材料価格がどの程度高騰したか情報収集した上で、自社の損益の状況を提示することが大切だ」と指摘しました。
その上で観音寺さんは「価格以外にも納期や品質、アフターサービスなど相手と交渉できる材料を複数提示してほしい。そして相手もいい交渉ができたと思えるよう、相手と敵対するのではなくパートナーだと思って交渉するよう心がけてほしい」と呼びかけました。
参加した米子市の建築会社の社長は「これまでは我流で交渉していたので交渉の仕方を教えてもらい勉強になった。相手を褒めるなどいい交渉をするために実践できることから始めていきたい」と話していました。