バイオマス発電所を環境影響評価の対象に 県の審議会が答申

鳥取県米子市のバイオマス発電所で去年起こった爆発を伴う火災を受けて、鳥取県環境審議会は、一定量以上の排出ガスを出すバイオマス発電所を新たに環境影響評価の対象にするとした答申を県に提出しました。

おととし4月に運転が始まった米子市の「米子バイオマス発電所」では、去年9月に燃料の木質ペレットを搬入する施設で爆発を伴う火災が発生し、5か月以上たった今も運転は停止され、原因の調査が進められています。
鳥取県の条例では、火力発電所を建設する際には大気や騒音など周辺への影響を予測する環境影響評価の手続きが必要ですが、県内にあるバイオマス発電所は発電出力が15万キロワット未満で手続きの対象外となっていることから、県環境審議会は、県から諮問された条例改正案を協議してきました。
そして今月上旬、審議会は、排出ガスの量が1時間あたり4万立方メートル以上の発電所も新たに環境影響評価の手続きを必要とする条例改正案を承認する答申を県に提出しました。
条例改正案が成立すれば、発電出力が火力発電所ほど大きくないバイオマス発電所も環境影響評価が必要となります。
鳥取県は「条例の改正で、住民が事前に事業を知ることができるので、よりよい事業計画につながるのではないか」としています。