公職選挙法違反の罪で有罪判決の藤縄県議控訴せず 補欠選挙へ

公職選挙法違反の罪で有罪判決を受けた藤縄喜和県議会議員が14日に記者会見を開き「判決を尊重し、受け入れることにした」と述べ、控訴しない考えを示しました。
藤縄議員は15日に失職し、鳥取市選挙区では補欠選挙が行われる見通しです。

藤縄喜和県議会議員は、おととし、自身の選挙区に住む知人に中元や歳暮として食品セットを贈っていたとして、1月末に公職選挙法違反の罪で罰金40万円の判決を受け、公民権の停止期間は3年間とされました。
控訴期限の14日、藤縄議員は県庁で記者会見を開き「判決を厳粛に受け止めている。県民にご迷惑をおかけし、改めて心からおわびを申し上げたい。公民権停止が免除されなかったことは誠に残念だが、判決を尊重し受け入れることにした」と述べ、控訴しない考えを示しました。
藤縄議員の公民権は15日停止され、失職する見通しです。
県選挙管理委員会によりますと、鳥取市選挙区では去年8月に議員1人が辞職していて、欠員が2人となった場合、公職選挙法に基づいて補欠選挙が行われます。
県議会議員選挙で補欠選挙が行われるのは、22年前の平成14年以来となり、15日から5日以内に、県議会議長から選挙管理委員会に欠員が通知され、それから50日以内に投票が行われます。

藤縄議員が、控訴をしない考えを示したことを受けて、鳥取県議会の浜崎晋一議長は「判決内容を熟慮した上で、政治家としての出処進退を自分で判断し、判決を受け入れたと受け止めている」と述べました。
そのうえで、選挙から1年がたたずに県議会で2人目の欠員が生じたことについては「県民をお騒がせし、心配をかけて申し訳ない。こうした大きな事態を受けて、議員一人一人が県民から厳粛な付託を受けていることを肝に銘じ、与えられた職責を果たすことで信頼回復に努めていきたい」と述べました。