ウクライナ人とロシア人が小学校で平和テーマの授業 岩美町

岩美町の小学校で鳥取県内に住むウクライナ人やロシア人による平和をテーマにした授業が行われ、2人は「国籍ではなく個人、個人の心の中を見ることが平和の実現のためには大切だ」と訴えました。

岩美町の岩美西小学校で行われた授業は、鳥取市を拠点に活動するボランティア団体が開き、小学校6年生の児童26人が参加しました。
このなかでウクライナ出身で北栄町に住むマリーナ・ピロゴヴァさんは、母国の文化をテーマに講演し、ウクライナ国旗の青色は空を、黄色は麦を表していることなどを紹介しました。
また、ロシア出身で鳥取市にある環日本海経済交流センターのセンター長を務めるイリーナ・チェブラコワさんは、クイズ形式で▼ロシアの国土の面積は日本の45倍で、▼寒い地域では気温がマイナス72度まで下がることなどを紹介しました。
このあとの質疑応答では、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻について児童から「お互いの国が戦争すると聞いた時はどう思ったか」という質問が出されました。
これに対してチェブラコワさんは「ショックだった。どうしてこの戦争が起きてしまったのだろうと思った」と話しました。
またピロゴヴァさんは「怖いと思った。今でも信じられない」と話した上で、「国どうしは戦争していて難しい関係だが国籍ではなく個人、個人の心の中を見ることが大切だ。平和のために頑張りましょう」と訴えました。
小学6年生の児童は「ウクライナとロシアの人たちは仲が悪いと思っていたが、とても仲が良くていいなと感じた」と話していました。
また、別の児童は「少しの力でも平和な世界のために自分でも何かしていきたいと思った」と話していました。