大山町・伯耆町のJA系スーパー2店舗 15日で閉店

大山町と伯耆町のJA系スーパーあわせて2店舗が、15日で閉店し、多くの地元の人たちが買い物に訪れました。
この2店舗は、それぞれ別々の企業が営業を引き継ぎこの春以降の再開を目指しています。

JA鳥取西部は所有するスーパー「Aコープ」4店舗について、来店客や売り上げの回復が見込めないことなどから、すべての店舗を閉店することを決めていて、15日に大山町と伯耆町の2店舗が閉店しました。
このうち大山町の「Aコープ名和店」は、昭和56年にオープンし、合併する前の旧・名和町のエリア唯一のスーパーとして親しまれてきました。
営業最終日となった15日、午前中から地元の人たちが次々に訪れて、食料品や飲料を買い求めていました。
そして閉店の午後1時を迎えると、玄関の前に従業員ら10人あまりが整列し、42年間の愛顧に感謝する横断幕をかかげ、JA鳥取西部の當別當正美専務が「ご愛顧していただき、心より感謝とお礼を申し上げます」とあいさつしました。
「Aコープ名和店」は、同じ大山町でスーパーを経営する「箕島コーポレーション」が営業を受け継ぎ、ことし3月上旬の営業再開を目指すということです。
大山町から訪れた70代の男性は「地元に長くあった、ほかにない店だったのでさみしいです。従業員の人たちは、これからも健康に気をつけてほしい」と話していました。
JA鳥取西部の當別當専務は「さみしい気持ちだが、最後までお客様に来ていただきありがたいと感じている。営業を引き継ぐ次の店舗でも愛顧をお願いしたい」と話していました。
また同じく15日に閉店した伯耆町の「Aコープみぞくち店」は、県の中西部などにスーパーを展開する、米子市の「丸合」が経営する同じ地区にあるスーパーを、4月以降のできるだけ早い時期に移転させることにしています。

昭和56年に開店したAコープ名和店の初代店長だった二宮正博さん(77)は「店は続くが“Aコープ”の名前がなくなるのがさみしいです。せっかくなので、近くの人が経営する次の店が繁盛してほしい」と話していました。
今の店長の森続明美さんは「私は40年ぐらい務めましたが、お客さんとほんとうに楽しく過ごさせていただきました。きょうもお客さんから『さみしいですね』と言われました。店がかわいがられたことが本当にうれしかったです」と話していました。

県西部のスーパー「Aコープ」のうち、残る2店舗は1月月22日に閉店する予定です。
JA鳥取西部によりますと、米子市の「Aコープよどえ」は、市内のスーパー「業務スーパー」を運営する「ナベシマエステート」に店舗を引き継ぎ、改装してことし4月ごろに開店する見通しです。
一方、米子市の「Aコープ大高」は、引き継ぎ先を探していますが、見つかっていないということです。