ウクライナから避難の研究員 これまでの成果発表 鳥取

ロシアの軍事侵攻を受けているウクライナから避難して、鳥取市の大学で研究を続けている研究員が、これまでの成果を発表しました。

ウクライナの研究機関の博士課程の学生だったユリア・メドベージェワさんは、去年6月に鳥取市に避難し、現在は公立鳥取環境大学で外国人研究員として、チョルノービリ原発事故などによる土壌の放射能汚染の状況をテーマに研究を続けています。
13日、メドベージェワさんの研究成果を知ってもらおうと発表会が開かれ、学生や大学の関係者など、およそ80人が出席しました。
この中でメドベージェワさんは、ウクライナは都市部でも農業が盛んなことから、土壌の安全性を検証するために、ロシアの侵攻前に第2都市のハルキウの46か所で採取したサンプルを調査した結果を発表しました。
その結果、サンプルに含まれる重金属の量や放射能汚染の状況は、ほとんどが基準を超えなかった一方で、ロシア軍との戦闘の影響で土壌に含まれる重金属の含有量が増えている可能性を指摘していました。
発表後メドベージェワさんは「大学には研究の設備も整っていて、非常にレベルが高いと実感しています」と話していました。
メドベージェワさんは、今回発表した研究内容について、来年2月ごろまでに論文にまとめる予定だということです。