映画館「鳥取シネマ」から中心市街地の歩み振り返る企画展

大正時代に前身の施設が開業した、鳥取市唯一の映画館「鳥取シネマ」の写真やチラシを通して、中心市街地の歩みを振り返る企画展が、鳥取市で開かれています。

この企画展は鳥取大学の学生が、鳥取市唯一の映画館「鳥取シネマ」をめぐる資料を通して、中心市街地の歩みや歴史を感じてもらおうと企画しました。
会場の鳥取市歴史博物館には、大正3年に開館した前身の映画館「世界館」から、名前や場所を変えながら営業を続けてきた「鳥取シネマ」の時代ごとの写真やチラシ、新聞広告などおよそ30点が展示されています。
このうち1952年に鳥取大火の復興祭が開かれたときの写真には、映画館の前で山車をひく様子や大勢の人が集まる姿が写されていて、市街地のにぎやかな風景が伝わってきます。
また1950年代の興業日誌には、市内8つの映画館で、当時の人気映画がそれぞれ上映されていたことが記録されていて、戦後の映画人気の高まりが分かります。
展示会を企画した鳥取大学4年の杵島和泉さんは「調査を進めるなかで、日々の娯楽として映画を楽しんでいた人たちの姿が浮かび上がってきた。自分が映画館に行ったときの場面などを思い浮かべながら、展示を楽しんでほしい」と話していました。
この展示会は12月17日まで、鳥取市歴史博物館で開かれています。