「さけ」が遡上する岩美町の小田川で観察会

毎年、秋から冬の初めにかけてさけが遡上する岩美町の川で、さけの観察会が行われました。

この観察会は地元住民で作る団体などが開き、岩美町の小田川におよそ10人が集まりました。
訪れた人たちは、川沿いを歩きながらさけが泳いでいないか見て回り、姿を見つけると写真を撮るなどして観察していました。
このあと小田川の歴史を学ぶ講義が行われ、明治から昭和にかけて銅や金が採掘されていた岩美町の旧・荒金鉱山の鉱毒の影響で川の水質が悪化し、魚が住めなくなったという説明を受けました。
閉山後に水質が改善され、およそ20年前からはさけの稚魚の放流を始めたことで、今ではさけの遡上が毎年、見られるようになったということです。
鳥取市から訪れた40代の男性は「さけが泳ぐ様子を見ることができ、驚きや感動がありました。いまはきれいな川ですが昔は生物も住めないような川だったと聞き、会の活動が実を結んでいるだなと感じました」と話していました。
「小田川・荒金川に魚を蘇らせる会」の西浦晶義会長は「汚染された川でも人の力が加われば魚が帰ってくるということを知ってほしいです」と話していました。