琴浦町 外部人事コンサルタントで町立こども園の運営見直し

保育現場で働く人の退職を防ごうと、琴浦町は外部の人事コンサルタントを町立のこども園の「組織戦略アドバイザー」に任命し、園の運営を見直す試みを始めました。

琴浦町立こども園の「組織戦略アドバイザー」に任命されたのは、兵庫県宝塚市のフリーランスの人事コンサルタント・田中ルーシー匡知さん(42)です。
田中さんは、来年4月末までの半年間、試験的に無償でこども園の組織運営についてアドバイスすることになっていて、活動初日の25日は町内に5つある町立こども園を視察しました。
午後からは、福本まり子町長も出席して、アドバイザーの就任式が行われ、田中さんは「知識を余すことなく使い、いい成果を出せるよう尽力したい」と抱負を述べました。
琴浦町では昨年度、5つの園であわせて7人の保育教諭が退職したということで、離職を防ぐ対策が課題となっています。
このため町は、民間で働く人にその知識や経験を生かし町の業務も担ってもらう「複業人材」を活用しようとアドバイザーを募集し、応募があった18人の中から、組織戦略のノウハウや実績を持つ田中さんを選んだということです。
式のあと、さっそく5人の園長と意見交換をした田中さんは「どういう人に働いてもらいたいか、どういう働き方をするべきなのかを一緒に考えていきたい」と述べて、今後こども園の全職員に働き方についてアンケートを行うことを提案していました。
田中さんは「園で働いている人がどういう思いを持っているかに焦点を当てていきたい。こども園の仕事がより価値あるものになって、キラキラと思いを持って働けるようになれば、担い手も増えていくのでは」と話していました。