産卵するあゆをカワウから守るテグス張り 鳥取市千代川

鳥取市の千代川で、産卵するあゆを水鳥のカワウから守ろうと20日、地元の漁協などが川岸にテグスと呼ばれる釣り糸を張りました。

千代川では、あゆが10月から11月上旬にかけて産卵しふ化したあとは川を下ります。
その後冬の間に、海で成長して次の年の春に川を遡上します。
しかし千代川では、あゆの産卵時期に大型の水鳥のカワウが飛来しあゆが食べられる被害が続いているため、地元の漁協などは5年前から、産卵場所の周辺にテグスと呼ばれる釣り糸を張る対策を行っています。
漁協や県の担当者が、川岸のおよそ500メートルにわたってテグスを張り巡らせました。
県栽培漁業センターによりますと、ことしの春千代川を遡上したあゆは196万匹とこの12年間で最も多く、テグスの設置による効果とともに、海で稚魚の餌となる「カイアシ」が豊富にあったことなどが考えられるということです。
千代川漁業協同組合の寺崎健一組合長は「去年、多くのあゆが産卵しことしは遡上が多くなったため、テグスを張ることは非常に効果があったと思う。あゆがたくさんあがる豊かな川にしていきたい」と話していました。