鳥取市 「集落排水」の処理施設を統廃合 10年で2割削減へ

鳥取市は下水処理施設の老朽化が進む中、農村部にある集落排水の処理施設を統廃合することで、10年後までに2割削減することになりました。

鳥取市では19年前の合併で旧町村から下水処理施設を引き継いだため管理している施設の数が多くなっていて、このうち農村部で各家庭から出た排泄物を一時的に蓄える集落排水と呼ばれる処理施設は55か所に上っています。
このため市は今後の下水道事業の在り方について話し合う運営審議会を開き、大学の准教授や自治会の代表など12人の委員が出席しました。
この中で、市の担当者が現状の課題を説明し、多くの施設が老朽化し更新時期を迎えていることや、人口減少が進み、利用者が減っていることで効率的な運営ができていないことが共有されました。
そのうえで、農業集落排水処理施設を今の55施設から2割を統廃合し、10年後の令和15年度までに44施設に削減する案が示され、委員からも了承されました。
市は施設を統廃合することで維持管理にかかるコストを削減でき、効率的な運営ができるようになるとしています。
鳥取市下水道部の山根陽一次長は「施設が廃止されても別の施設で代替処理するので今まで通り使ってもらえる。人口減少で下水道の使用量がだんだん減ってきているので有効に活用できる施設体系に移行していきたい」と話していました。