鳥取市 青谷上寺地遺跡で新たに人骨350点見つかる

弥生時代の大規模な集落跡で、国の史跡に指定されている鳥取市の青谷上寺地遺跡について発掘を進めている県は、以前、弥生時代後期の人骨が見つかった区域の北側から、およそ350点の人骨が新たに見つかったと発表しました。

鳥取市の青谷上寺地遺跡では、2000年の発掘調査で、集落を取り囲むように掘られた溝から弥生時代後期の人骨がおよそ5300点が見つかりました。
これらのなかには、切り傷や刺し傷などがある骨も含まれていたことから、中国の歴史書「魏志倭人伝」に記録されている、弥生時代の争乱状態「倭国大乱」と関係があるのではないかと注目されました。
5日、県の担当者が今年度の発掘結果を発表し、前回の調査で骨が見つかった溝の北側から、人の上あごの骨や肩甲骨などおよそ350点が新たに発見されたことを明らかにしました。
前回は壮年期の男性や若い女性の骨が多かったのに対し、今回は幼児や子どもとみられる骨が含まれているということです。
また大量の木器も出土し、この中には細かい模様が刻まれたものもあったということです。
発掘調査を行った、県青谷かみじち史跡公園準備室の高橋章司文化財主事は「23年前に出土した人骨と今回出土した人骨を比較するなどして、弥生時代の集落の様子を明らかにしていきたい」と話しています。
発掘調査の現地説明会は、7日午前10時から開かれます。