野生動物による農作物被害5800万円余 柵など対策進み減少

イノシシやシカなど野生動物による県内の農作物の被害額は、昨年度5800万円あまりと、農作物を守る柵の設置といった対策が進んでいることなどを背景に、平成以降で2番目に少なくなりました。

県によりますと、昨年度イノシシやシカなど野生動物による県内の農作物の被害額は5850万円と、前の年度より860万円あまり減少し、平成以降では2番目に少なくなりました。
動物別にみると、最も多かったのはイノシシで3700万円と、前の年度より1140万円少なくなりました。
これは農作物を守る柵の設置や、農地の周辺で捕獲が進んでいることに加え、山にあるドングリや植物などのえさが豊作だったためとみられるということです。
次いで多かったシカによる被害額は908万円と、前の年度より170万円以上増えました。
これは前の年度・令和3年度の年末年始に大雪が降ったため、シカが山から田畑に近いところまで移動し、県東部や中部で単価の高い梨が被害にあうケースが多かったためとみられるということです。
県鳥獣対策センターは「被害総額は少なくなっているが油断できる状況ではなく、今後も適切な予防対策を取ることが必要だ」と話しています。