鳥取県 地盤陥没の原因となった米子市の地下排水管 塞ぐ方針

23年前の鳥取県西部地震で、地盤が陥没する原因となった米子市の地下の排水管をめぐり、鳥取県は、管の内部を塞ぐ方針を決め、12日、平井知事が地元の住民に直接説明し、理解を求めました。

排水管は、農業用として、県が昭和30年代に造った長さおよそ1.8キロの鉄筋コンクリート製のものですが、平成12年の鳥取県西部地震では、管が揺れたことで地盤が液状化して陥没し、50棟近い住宅が全半壊する被害が出ました。
県は、これまで地盤の改良工事などの対策を続けてきましたが、住民の不安がふっしょくされないことから、管の内部を塞ぐ工事を行う方針を決め、平井知事と米子市の伊木市長が地元の住民と面会し、方針を伝えました。
県によりますと、工事の具体的な内容や時期などは未定だということですが、平井知事は「きょうを出発点にして、安心できる住環境を作っていきたい」と述べ、理解を求めました。
これに対し、住民でつくる連絡協議会の吉田一博会長は「子や孫に安全な環境を残したいので、早く対策を進めてほしい」と要望を伝えました。
一方で、排水管を塞ぐと雨水などが流れなくなり、別の災害が発生するおそれも指摘されていて、平井知事は「米子市と協力して解決を図っていきたい」と話していました。