若桜町の養豚場近くで豚熱感染のイノシシ確認 対策強化へ

若桜町の養豚場からおよそ8キロ離れた場所で野生のイノシシが、ブタの伝染病・CSF=豚熱に感染していたことが確認され、鳥取県などは養豚場にウイルスが持ち込まれないよう対策を強化することになりました。

鳥取県によりますと、5月27日に県東部の若桜町の養豚場からおよそ8キロ離れた住宅の庭で、野生のイノシシが死んでいるのが見つかり、検査の結果、豚熱に感染していたことが確認されました。
鳥取県東部では、ことしに入って野生のイノシシの感染確認が相次いでいて、これで23件目となります。
これを受けて、鳥取県と若桜町は30日、養豚場にウイルスが持ち込まれないための対策を話し合う会議を開きました。
会議では、若桜町内の2軒の養豚場で石灰を使った消毒を行うとともに、野生のイノシシに食べさせるワクチンを含んだエサを、養豚場周辺に重点的に散布することや、県の家畜保健衛生所の指導で、野生動物の侵入防止対策を徹底することなどを確認しました。
豚熱は人には感染せず、仮に感染した豚やイノシシの肉を食べても健康への影響はないということで、鳥取県は、風評被害が出ないよう情報発信していきたいとしています。