鳥取県「有害図書」指定の理由を公表へ
鳥取県は「有害図書」の指定について、審査を行う委員に評決の前に意見を求めるとともに、その要旨をホームページ上で公表するなど、指定の理由を明らかにするための新たな対応を講じることになりました。
鳥取県は、県の青少年健全育成条例で、性的な感情を刺激したり健全な成長を阻害したりする書籍や雑誌などを「有害図書」と指定し、店頭やインターネットで、18歳未満の青少年に販売することを禁止していて、違反した場合は30万円以下の罰金が課されます。
この指定をめぐっては去年、東京の出版社が出した3冊の本をめぐる審査部会で県は、5人の委員から意見を求めず投票のみで「有害図書」と指定し、出版社が理由が不透明だとして県に説明を求めるなど問題となりました。
これをうけて県は、3月10日の審査部会から、すべての委員に意見を述べるよう求めたあと投票を行うとともに、その要旨を後日ホームページ上で公表することを決めました。
審査部会では、死体の写真などが掲載されているあわせて4冊が審査され、多くの委員から「青少年に見せるのは適切ではないが、指定するほどではない」という意見があがり、いずれも指定は見送られました。
県はこうした審査の要旨を今後、ホームページで公表することにしています。