公立鳥取環境大 カルト団体の特徴や勧誘手口など注意呼びかけ

国は、旧統一教会などの問題を巡って、霊感商法などの悪質商法への対策を話し合う検討会を設置するなどしています。
こうした中、公立鳥取環境大学では、学生に対して悪質商法の被害につながるおそれもある、いわゆるカルト団体の特徴や勧誘の手口などを説明して、注意を呼びかけるガイダンスを初めて実施しています。

このガイダンスは、鳥取市にある公立鳥取環境大学がすべての学生を対象に9月から行っているもので、こうした取り組みを実施するのはこれが初めてです。
22日、大学1年生およそ50人が参加し、大学の担当者は旧統一教会をめぐるいわゆる霊感商法などの問題について触れ、信教は自由である一方で、宗教団体による詐欺などの反社会的行為や、過度な勧誘活動は許されないと強調しました。
その上でいわゆるカルト団体の勧誘の手口について「ボランティア活動に参加しませんか」などと正体を明かすことなく近づいてくることや、1人でいるときに複数で声をかけてくるといった特徴を上げました。
また勧誘されたときの対処法として、自分の連絡先や予定を教えないことが重要で、自分が狙われるかもしれないと警戒しながら大学生活を過ごすことなどが大切だと説明しました。
ガイダンスを受けた大学生は「カルトは身のまわりにないと思っていたが、これからは考えないといけない。怪しい話があれば友達と共有したい」と話していました。

すべての学生を対象に、カルト団体への注意喚起のガイダンスを実施することにした理由について、大学ではこの問題を身近な社会問題として捉えてもらうためだととしています。
そのためにガイダンスの中では、他の大学であった実際の事例などを取り上げたほか、県内でもカルト団体が活動していることを紹介し、その危険性について説明していました。
ガイダンスを担当した、公立鳥取環境大学の学務課の吉村昌郎係長は「学生には身近で起こりうる問題として捉えて、自分の身を守るとともに、家族や友だちとかがカルト団体に関わった際に、声をかけられるような学生になってほしいです」と話していました。

公立鳥取環境大学が、初めてカルト団体への注意喚起を呼びかけるガイダンスを実行するにあたり、専門家からの協力を受けました。
こうしたなか大学に助言をしたのが、県内でマルチ商法や霊感商法などの消費者被害をはじめとする、消費者問題に取り組んできた高橋真一弁護士です。高橋弁護士は、大学側は信教の自由を守る一方で、宗教団体による反社会的行為や犯罪行為については、大学は学生を守る観点から積極的に注意喚起をすることが重要だということや、旧統一教会を巡る問題の本質は、団体が正体を明かさずに活動することに、違法性があることという点を大学側に伝えたということです。
その上で、高橋弁護士は公立鳥取環境大学での今回の取り組みを「宗教団体の経典やその教えを問題するのではなく、違法行為に着目し注意喚起となっていて非常に素晴らしい内容だ。学生を守るために注意喚起をすることは、大学が積極的にやるべきで、今回の取り組みは非常に先進的で、他の教育機関の模範となる活動だ」として高く評価しています。
その上で「県内でも、旧統一教会の問題やカルトの問題も存在し、いつでも被害者や加害者になる可能性があるという当事者意識を持つということが非常に大切です」と話していました。