徳島県 県立病院と病院局の決算 コロナの補助金減額で赤字に

徳島県の3つの県立病院と病院局を合わせた昨年度の決算がまとまり、新型コロナウイルスの患者を受け入れるために確保していた病床に対する補助金が大幅に減額したことで、4年ぶりの赤字となりました。

徳島市の県立中央病院、三好市の県立三好病院、牟岐町の県立海部病院の3つの県立病院と病院局を合わせた昨年度の決算が、このほどまとまりました。

それによりますと、収入は264億6000万円余りで、前の年度より21億7000万円余り少なくなりました。

収入が減った主な要因は、新型コロナウイルスの患者を受け入れるため確保していた病床に対する国の補助金が、前の年度よりおよそ32億円少ない3億2000万円余りに大幅に減額されたことがあげられます。

一方、支出は289億6000万円余りと、前の年度より18億2000万円余り増えました。

これは、物価高騰の影響で、診療に使われる器具や薬品の購入費などが増えたことによるものです。

その結果、最終的な損益はおよそ25億円の赤字となり、新型コロナウイルスの感染拡大前の令和元年度以来、4年ぶりの赤字となりました。

県病院局は「新型コロナの5類移行に伴い赤字となったが、もともと地域医療に取り組む県立病院は採算がとりにくい面がある。地域医療を守るため経営基盤の強化に取り組みたい」と話しています。