去年の落とし物14万点余 過去最多 電化製品小型化背景か

去年1年間に徳島県内で警察に届けられた落とし物の数は14万点余りにのぼり、これまでで最も多くなったことがわかりました。警察は新型コロナ対策の行動制限が去年、解除されたことや、電化製品の小型化が進んでいることなどが、落とし物の増加の背景にあるのではないかとみています。

警察によりますと、去年1年間に県内の警察署や交番・駐在所に届けられた落とし物は14万100点余りと、前の年をおよそ1万4000点上回り、統計が残る1995年以降で最も多くなりました。

内訳は運転免許証やポイントカードなどの「証明書類・カード類」が4万157点と最も多く、次いで、「書類・紙類」が2万7221点、ハンカチなど「生活用品類」が1万3652点でした。

最近ではワイヤレスイヤホンやモバイルバッテリーなど小型の電化製品の落とし物がとくに増えているということです。

新型コロナウイルスが去年、5類に移行して外出する機会が戻ってきたことや、小型化した新たな商品の普及で携帯するモノが増えたことなどが落とし物の増加につながっているとみられるということです。

徳島県警察本部会計課の木具篤史管理官は「携帯電話など所持品の管理に注意するとともに落とし物をした場合、すみやかに遺失届を出してほしい。カードなど他人に利用されるおそれがあるものは、利用停止の手続きをとってほしい」と話していました。

【「ヤギ」など動物の落とし物も】
過去最多となった「落とし物」。

変わった物もあります。

去年、ヤギが3頭届けられ、なかには徳島市内の路上で見つかり、通報を受けた警察官が保護してその日のうちに飼い主の元に返されたケースもあったということです。

こうした犬や猫などの「動物」の届けは、125にのぼりました。

また、現金の落とし物は、過去10年間で最も多い1億1400万円余りにのぼりました。

なかにはスーパーでおよそ150万円が袋に入っていたり、飲食店でカバンに入ったおよそ130万円が見つかったりするケースがあり、いずれも持ち主のもとに返されたということです。

徳島県警本部会計課の木具篤史管理官は「動物について警察職員も専門知識がなく、苦慮しているところもある。飼い主には適切な飼育や管理をお願いしたい」と話しています。