300年伝わる「樵木林業」を視察 美波町

森林資源が豊富な美波町で300年以上前から伝わる林業の手法を町おこしのヒントにしようと、香川県の団体が炭づくりの現場を視察しました。

美波町の「四国の右下木の会社」は森林の保全などの課題に着目し、300年以上前から地域に伝わる樵木林業の手法を活用した炭づくりに取り組んでいます。

19日は香川県綾川町枌所地区の住民らが過疎化が進む地区の町おこしのヒントにしようと伐採や炭がまの現場を訪れました。

樵木林業は10数年という短いサイクルで木を伐採し森林の若返りを図るのが特徴で、会社の担当者からは直径3センチ以上に育った幹だけを切りほかの木を保護する手法のほか、人手不足に対応するため炭がまにセンサーをとりつけ、自宅からスマートフォンで温度の変化を把握しているという説明を受けていました。

一方、視察した人たちからはベテランの職人がいなくても炭づくりができる仕組みを共有してほしいとか、伐採を行う際、相続で把握が難しくなった森林の所有者からどう許可を得ているのかといった質問があがりました。

視察した枌所地区活性協議会の西川謙三副会長は「過疎の町を盛り返し、若い人につなぐためにも自然の資源を使うのは大事だと感じた。今回の学びを活動に反映したい」と話していました。