阿波おどりに向け 伝統の “注染” で浴衣染め

この夏の徳島市の阿波おどりに向けて、市内の染め物工場では踊り手たちの浴衣を伝統的な手法で染める作業が本格的に始まっています。

徳島市にある江戸時代から続く染め物工場では、毎年、「阿波おどり」に参加する踊り手たちの浴衣の注文を受けていて、「注染」という伝統的な手法で染めています。

工場では、職人が白い布に、模様が切り抜かれた型紙をかぶせてのりをつけた後、染料を繰り返し流し込み、丁寧に色づけしていきました。

また、布を10分ほどねかせた後機械でのりや染料を洗い流すと、鮮やかな紺色で模様が浮かび上がりました。

ことしは学生のグループなど5つの踊り手グループから200枚ほどの注文を受けていて、先週から浴衣を染める作業が本格的に始まり、7月上旬まで続くということです。

「古庄染工場」の6代目代表、古庄紀治さんは「夏の『阿波おどり』に向けた浴衣染めは、この時期しかできないので、ことしも注文が来てうれしい。快適な浴衣になるよう頑張って染めたい」と話していました。