とくしま動物園のライオン「パーチェ」 札幌 円山動物園へ
おととし徳島市のとくしま動物園で生まれたオスライオンの「パーチェ」が札幌市の動物園に移ることになりました。
動物園は6月8日にお別れ会を開く予定です。
オスライオン「パーチェ」は、おととし8月に徳島市のとくしま動物園で生まれた3きょうだいの1頭で、体長は推定で1メートル60センチから70センチあります。
パーチェは、モヒカンのような毛並みが特徴で多くのファンから人気を集めていますが今月、オスライオンを探していた札幌市の円山動物園に移ることが決まりました。
動物園では、園内にポスターを貼るなどしてパーチェが引っ越すことを紹介していて、4日も来園者がパーチェの姿を名残惜しそうに写真におさめていました。
パーチェの公開は6月8日が最後で、とくしま動物園では午前10時からお別れ会を開くことにしています。
「パーチェ」のきょうだいでオスライオン「アマニ」も去年11月に岩手県の動物園に移っていることから、とくしま動物園で飼育されているオスライオンは今後、「パーチェ」の父親「レオ」だけになります。
とくしま動物園の兒島健一飼育員は、「円山動物園ではより長く屋外で遊べるようになると思うので安心しています。移動する前に徳島で遊んでいる姿も見に来てもらいたい」と話していました。
【札幌の円山動物園 オスライオンのはずが…】
ライオン「パーチェ」が移ることになった札幌市の円山動物園では、オスライオンをめぐる騒動がありました。
円山動物園は、オスとメスのライオンをペアで展示したいとそれぞれのライオンを探していました。
このうち、オスについては、愛媛県のとべ動物園でおととし誕生した「クレイ」が選ばれ、去年10月に円山動物園に移りました。
ところが、1歳6か月を過ぎてもたてがみの成長が見られなかったことなどから遺伝子検査を行った結果、メスであることが判明しました。
このため「クレイ」は、円山動物園の展示方針に合わなくなり5月、とべ動物園に戻されました。
そして、改めてオスを探すことになった円山動物園が次に選んだのがとくしま動物園の「パーチェ」でした。
円山動物園は「多くの人に見てもらい楽しんでもらうためにも、まずは動物園の環境に慣れることを優先しながら大切に飼育していきたい」としています。