明治初期解体された「徳島城」の当時の姿や歴史を伝える展示会

徳島市中心部にあり、明治初期に解体された「徳島城」の当時の姿や歴史を伝える展示会が徳島市で開かれています。

この展示会は、徳島藩を治めた蜂須賀家の城で、明治初期の「廃城令」に伴い解体された「徳島城」の魅力を知ってもらおうと、徳島市の徳島城博物館が開いたもので、会場には当時の城の姿を伝える50点の資料や写真が展示されています。

このうち、江戸時代に描かれた縦2メートル31センチ横4メートル27センチの壮大な絵図には、城山の上にあった本丸と森の中の天守閣の姿が残されています。

また、江戸時代前半の蜂須賀家の家紋があしらわれた瓦も初めて公開されています。

徳島城の解体に伴って不要になった大量の瓦は、その際に民間に払い下げられ、今も県内には城の瓦を用いた古い家があるということです。

このほか会場には、解体前の徳島城を撮影した現存する唯一の写真も展示されています。

徳島市内の70代の男性は「徳島が当時、栄えていた様子がわかり見に来てよかった」と話していました。

徳島城博物館の森脇崇文学芸員は「これまで知られていない見どころが紹介されているので、江戸時代の徳島城の姿に思いをはせてほしい」と話していました。

展示会は6月16日まで開かれています。