昨年度の企業倒産 4年ぶり増加 原因は販売不振が9割ちかく

昨年度1000万円以上の負債を抱えて倒産した県内の企業は39件と4年ぶりに増えたことが民間の信用調査会社のまとめで分かりました。

民間の信用調査会社、「帝国データバンク」によりますと、昨年度、1000万円以上の負債を抱え、倒産した県内の企業は39件で前の年度を11件上回り、4年ぶりに増加しました。

一方、負債総額は27億7200万円と前の年度に比べて21億円減少し、この10年で最も低くなりました。

業種別では小売業が12件と最も多く次いでサービス業が9件で、主な原因は「販売不振」が9割近くを占めました。

また、負債額が最も大きかったのは徳島市の老舗製麺会社「赤池食品」のおよそ5億円で、設備投資による負債や、原材料費の高騰が原因となっています。

帝国データバンク徳島支店は「中小・零細企業の大半は人手不足が慢性化している。物価も、賃金も上がる経済の好循環の恩恵を受けにくいとみられ、将来の金利上昇への備えなど業績を圧迫する要因が複合的に絡まり、倒産が増える1年になりそうだ」と分析しています。